石西礁湖生きもの図鑑ーエビカニなどのなかま


種名:ゴシキエビ
学名:Panulirus versicolor

全長50cm程度。
淡い緑色の体色と第2触角の付け根のピンク色が特徴。イセエビのなかまであり、見た目が似ている種としてニシキエビがいるが、本種は脚に白色の縦縞が入っている為、判断は容易である。日中はサンゴ礁の岩の隙間や洞窟に生息しており、夜になると外に出て餌を求めて歩き回る。触覚が非常に長い為、岩の隙間隠れていても触覚が出ていることが多い。沖縄では重要な水産資源で食用として市場を流通しており、漁業権が設定されている。豪華な見た目から、ハレの日に食べられることがある。
肉食性で、主に貝、ウニ、他小動物を食べる。

水産資源

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種名:フリソデエビ
学名:Hymenocera picta

全長3cm程度。
白色の体色に淡青色からピンク色の斑紋の模様と、大きく平らなハサミ(第2胸脚)が特徴。その大きなハサミが振袖のように見えることが名前の由来とされている。サンゴ礁や岩礁の岩の隙間などで単独またはペアで見られる。模様、見た目共に特徴的なため、愛好するダイバーが多く、ペットとしての人気も高い。
その見た目とは裏腹にヒトデを主食とする肉食性で、ひっくり返して、柔らかい中身を食べる。時にはオニヒトデを襲って食べることもある。

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種名:スザクサラサエビ
学名:Rbyncbocinetes burbanensis

全長3cm程度。
体を交差する赤白の縞模様があることが特徴。サンゴ礁や岩礁のサンゴの下などに群れで生息する。ダイバーに人気で、ペットとして流通もしている。
主に岩の表面やウツボなどの魚の体の上で有機物を食べているが、サンゴを食べることもある。

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種名:オトヒメエビ
学名:Stenopus hispidus

全長7cm程度。
白色の触角に赤と白の体色が特徴。その体色や触角、ハサミを広げた姿が竜宮伝説の乙姫を連想させることからこの名前が付いたと言われている。
日中はサンゴ礁や岩礁の岩の裏や隙間にいることが多く、夜になると活発に動き回る。しばしばウツボなどの大型の魚のクリーニングをする姿が見られる。クリーニングしている姿などがダイバーに人気で、ペットとして流通している。
主に岩の表面の有機物や小動物、魚の体表の寄生虫を食べる。

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種名:サンゴテッポウエビ
学名:Alpbeus lottini

全長4cm程度。
赤から橙色の体色に赤褐色の縦縞が入っていることが特徴。サンゴ礁のハナヤサイサンゴやトゲサンゴのなかまの枝の間に共生する。サンゴは住処を与え、本種は外敵が近づくとハサミを閉じて大きな破裂音を出し、追い払うと言われている。
よくダイバーの写真対象となるが、サンゴの枝の間を動き回るので撮影は難しい。

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種名:サンゴガニ
学名:Trapezia cymodoce

甲幅2cm程度。
紫紅から橙色に近い体色が特徴。サンゴ礁のハナヤサイサンゴやミドリイシのなかまの枝の間に共生する。サンゴの枝の間を住処とし、サンゴが分泌する粘液をエサとしており、サンゴがオニヒトデに襲われたとき、オニヒトデに対して管足を切るなどの攻撃をしてサンゴを守る。オニヒトデ以外にも外敵が近づいた際には、写真のようにハサミを広げて威嚇する。よくダイバーの撮影対象となる。

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種名:アワハダキモガニ
学名:Cymo quadrilobatus

甲幅2cm程度。
イボ状の顆粒で覆われた乳白色の体と水色の眼が特徴。サンゴ礁のミドリイシやハナヤサイサンゴのなかまの枝の間に生息する。サンゴを食べる為、サンゴに有害であると言われていたが、ホワイトシンドロームと呼ばれるサンゴの病気で剥がれ落ちた組織や、病気部分で繁殖する微生物を食べており、病気の進行を遅らせることが研究で分かった。サンゴガニのなかまと同じサンゴにいることがよくあるが、競争関係などは不明である。

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種名:アカツメサンゴヤドカリ
学名:Calcinus minutus

甲長1cm程度。
乳白色の体と先端がオレンジ色の脚が特徴。サンゴ礁のミドリイシやハナヤサイサンゴのなかまの枝の間に集団で生息している。貝殻はサンゴの間によく見られるレイシガイやイモガイのなかまを利用する。ペットとして流通している。
サンゴが分泌する粘液を食べると言われている。

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種名:コモンヤドカリ
学名:Dardanus megistos

甲長5cm程度。
鮮やかな赤色に白い細かい点が散らばった大きな体が特徴で、ホラガイなどの大型の貝殻を宿にしている。サンゴ礁の浅瀬に生息し、潮間帯で普通に見られる。ペットとして流通している。
肉食性で、生きものの死骸や生きたヤドカリなど何でも食べると言われている。

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種名:カンザシヤドカリ
学名:Paguritta vittata

甲長0.5cm程度。
サンゴ礁のハマサンゴのなかまに空いた穴に生息する。この穴とは、イバラカンザシのようなゴカイが生息していた跡のことであり、そのゴカイから「カンザシ」の名前が付いた。その為、ヤドカリのなかまでは珍しく体は巻き貝のように巻いていない。
細かい突起のついた触角を振り、海中に漂うプランクトンを濾して食べる。

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種名:モンハナシャコ
学名:Odontodactylus scyllarus

全長15cm程度。
体は鮮やかな緑色で体の下側全体は赤みを帯びていることが特徴。サンゴ礁や岩礁の岩の隙間、サンゴ礫の下に穴を掘って住む。目を自在に動かして周囲を観察することが出来る他、10万もの色を識別できるとも言われており、世界一視聴電磁波が広い動物としてギネスブックに登録されている。また、シャコパンチと呼ばれる捕脚を使った攻撃は非常に強く、威力は拳銃並み、速さは海洋動物最速の時速80kmとも言われている。ダイバーに人気だが、近づきすぎると攻撃されることがあるので危険。
肉食で、エビやカニ、貝などの硬い殻を割って食べる。

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