平成28年度 石西礁湖自然再生事業評価手法検討等業務 報告書
平成27年度 石西礁湖自然再生事業評価手法検討等業務 報告書
サンゴ幼生着床具を用いたサンゴ群集修復マニュアルVI
報告書名 |
サンゴ幼生着床具を用いたサンゴ群集修復マニュアルVI
(平成23年度 石西礁湖自然再生施設サンゴ群集修復工事管理業務 報告書)
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年月 |
平成24年3月 |
作成元 |
環境省九州地方環境事務所那覇自然環境事務所 |
目的 |
平成17年度より、環境省ではサンゴ幼生着床具を用いたサンゴ群集修復事業を実施しており、本事業は今後発展的に展開していくことが予想されるが、事業の拡大に伴い携わる技術者の増加が必要となってくる。本書は、着床具を用いて移植を行う技術手法をまとめた「サンゴ幼生着床具を用いたサンゴ群集修復マニュアル」について、新たに得られた知識と経験を加え更新を行うものである。 |
項目 |
- T. サンゴ礁修復の意義と方針
- 1. サンゴ礁の再生
- 2. サンゴ礁の恩恵
- 3. サンゴ礁修復の意義と方針
- U. サンゴ群集修復の手法
- 1. 修復場所の選定
- 2. 修復候補地の評価
- 3. 移植手法
- 4. 着床具の製作
- 5. 着床具の設置
- 6. 陸上水槽における採苗
- 7. 移設
- 8. 採苗数予測
- 9. 採苗
- 10. 移植
- 11. モニタリング
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結果 |
移植のプロセスはフロー図に示すとおり、「修復場所の検討」、「GIS作成」、「修復候補地選定」、「種苗生産」、「移植事業実施」で構成される。
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報告書
平成19年度 石西礁湖オニヒトデ分布調査
報告書名 |
平成19年度 石西礁湖オニヒトデ分布調査 |
年月 |
平成19年12月 |
作成元 |
環境省那覇支援環境事務所、株式会社イーエーシー |
目的 |
本調査では、サンゴ群集のかく乱要因として監視すべきオニヒトデについて、簡易モニタリング調査により分布状況を把握し、対応策の検討を行うことを目的とする。 |
項目 |
- オニヒトデ発生状況
- サンゴ被度の状況
- オニヒトデ駆除
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結果 |
- オニヒトデ発生状況
- サンゴ被度の状況
- オニヒトデ駆除
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報告書
平成19年度 国立公園等民間活用特定自然環境保全活動事業報告書
報告書名 |
平成19年度 国立公園等民間活用特定自然環境保全活動事業報告書 |
年月 |
平成20年3月 |
作成元 |
八重山漁業協同組合 |
目的 |
本事業では、昨年度まで海中公園地区のみで行われてきたサンゴ礁保全活動(オニヒトデ駆除)を、これまで石西礁湖自然再生事業で実施されていた地域(オニヒトデに対する重点地域)を含めた地域で実施することを目的とした。 |
項目 |
- 駆除成果
- 駆除されたオニヒトデのサイズ、重量、駆除面積
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結果 |
- 駆除成果
- 14日間で延べ172名が駆除活動に参加し、9地域で11,456匹のオニヒトデを駆除した。
- ユイサーグチやウーローマガイ周辺は、複数回駆除を行っても駆除効率が低下しなかった。
- 駆除されたオニヒトデのサイズ、重量、駆除面積
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報告書
平成18年度 持続可能な漁業・観光利用調査
(石西礁湖自然再生事業)
報告書名 |
平成18年度 持続可能な漁業・観光利用調査(石西礁湖自然再生事業) |
年月 |
平成19年3月 |
作成元 |
環境省自然環境局、財団法人亜熱帯総合研究所 |
目的 |
2005年に策定された「石西礁湖自然再生推進マスタープラン」の一つに、「持続可能な利用」が掲げられている。本調査では、主に「持続可能な漁業利用」と「持続可能な観光利用」の実現に向け、サンゴ資源に関する重要な利害関係者である漁業者やダイビング業者、観光業者及びその消費者、利用者等の資源利用の変遷・現状や、資源・環境についての考え方、他の利用者との関係などについての知見を得ることを目的とする。 |
項目 |
- マイボート所有者(遊漁者)等の調査
(1).小型船舶在籍船調査、(2).乗船調査、(3).聞き取り調査、(4).離島調査、(5).小型船舶登録と漁船登録、(6).漁獲統計調査
- 漁業者及びダイビング業者フォローアップ調査
- 漁業の変遷と現状についての意識調査
(1).地名、(2).過去の石西礁湖、(3).漁具と漁法の変遷、(4).海洋汚染に関する言説、(5).漁獲の変化と魚価、(6).個人所有船と観光、(7).禁猟と漁業制限
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結果 |
- マイボート所有者(遊漁者)等の調査
(1).小型船舶在籍船調査
2006年3月31日現在、石垣市に1,400隻、竹富町に413隻の小型船舶が在籍しており、沖縄県全体の約15%を占めていた。このうちマイボートの主体をなすプレジャーボート1隻あたりの人口は、石垣市で87人、竹富町で39人となっており、沖縄県の292人、全国の522人と比較して人口に対するボートの比率が高いことが分かった。
(6).漁獲統計調査
遊漁と漁業が競合する魚種として選定した12種のうち、グルクン、クチナギ、ヒメフエダイ、スジアラ、ナミハタ、カンモンハタの6種は、CPUEが減少傾向にあった。
- 漁業者及びダイビング業者フォローアップ調査
平成17年度に聞き取り調査した漁業者・ダイビング事業者からランダムに6名を選び、既に聞き取り調査によって得られた内容を確認するための聞き取り調査を実施した。
その結果、過去の調査内容に齟齬があるケースは生じなかった。
- 漁業の変遷と現状についての意識調査
石西礁湖における漁業の変遷と現状についての意識を調べるため、48名の漁業者等へ聞き取り調査を実施した。
(4).海洋汚染に関する言説
漁業者には、オニヒトデがサンゴを食べることで死んだサンゴに藻が生え、そこに貝類や魚類が集るため、オニヒトデが海の浄化のサイクルの一端であるというイメージがあり、必ずしも駆除しなければならないとは考えていないようだった。
(7).禁猟と漁業制限
漁業者たちは一様に、魚場から魚が減少しているという印象を持っている。そのため現在八重山漁協では、資源水準が急激に減少しているクチナギ等はMPA(完全禁猟区)を設けるなどの資源管理計画に取組んでいる。しかし、規制対象は漁業者であるため、適用されない遊漁者等に協力を得る必要がある。
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報告書
サンゴ幼生着床具を用いたサンゴ群集修復マニュアル
(平成18年度 石西礁湖自然再生施設サンゴ群集修復(サンゴ移植)工事管理業務 報告書)
報告書名 |
サンゴ幼生着床具を用いたサンゴ群集修復マニュアル
(平成18年度 石西礁湖自然再生施設サンゴ群集修復(サンゴ移植)工事管理業務 報告書)
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報告書名 |
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年月 |
平成19年3月 |
作成元 |
環境省九州地方環境事務所那覇自然環境事務所 |
目的 |
平成17年度より、環境省ではサンゴ幼生着床具を用いたサンゴ群集修復事業を実施しており、本事業は今後発展的に展開していくことが予想されるが、事業の拡大に伴い携わる技術者の増加が必要となってくる。そのため、本書では、これまでに得られた知識と経験に基づき、着床具を用いて移植を行う技術手法についてまとめることを目的とする。 |
項目 |
- 修復場所の選定及び修復候補地の評価
- 移植手法
- 着床具の製作・設置
- 採苗数予測及び採苗
- 移植
- モニタリング
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結果 |
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報告書
平成18年度 石西礁湖自然再生技術手法検討調査業務 報告書
報告書名 |
平成18年度 石西礁湖自然再生技術手法検討調査業務 報告書 |
報告書名 |
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年月 |
平成19年3月 |
作成元 |
環境省九州地方環境事務所那覇自然環境事務所、いであ株式会社 |
目的 |
石西礁湖の保全再生方策の検討に資するために、石西礁湖における造礁サンゴ群集等の現況および経年変化の把握を行うとともに人工基盤への移植法試験を行うことを目的とした。
また、石西礁湖の自然再生を報告するためITMEMS 3に出席した。
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項目 |
- 重要海域詳細調査(サンゴ群集、サンゴ群体、魚類群集、生息環境)
- サンゴ移植手法研究調査
- サンゴ礁再生情報の収集・整理
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結果 |
- 重要海域調査結果
サンゴ被度の経年変化では、被度の高い保存区・実証区では、被度は減少傾向にあった。2006年9月15日、八重山地方を通過した猛烈な大型台風13号による激浪により、サンゴの消失が原因と考えられる。出現種数の経年変化では、一定の傾向はみられなかった。被度の低下は、種数の低下に直接は反映していないと考えられた。
サンゴ群体の成長では、クシハダミドリイシについては5 - 15cm/年の成長がみられ、また、アナサンゴについては約2cm/年の成長が記録された。
魚類相とサンゴの関係では、サンゴ被度の増加に伴い、チョウチョウウオ科種数の増加が認められた。チョウチョウウオ科魚類はサンゴ食の種を多く含むためと考えられる。また、サンゴ多様度が増加するとスズメダイ科魚類の種数が減少する傾向が認められた。多様度の増加は小群体サンゴの増加によるため、魚類のすみかの減少となったと考えられる。
堆積物の分布では、西表島東岸に堆積の多い場所が多くみられた。
- サンゴ移植手法研究調査
人工基盤上に移植したサンゴのモニタリングの結果、生残率は9ヶ月後ではハナヤサイサンゴ科が100%であったが、1年後では43%に減少した。また、ミドリイシ属は78%から7%に減少した。平均長径は1年後で、ミドリイシ属が41mm、ハナヤサイサンゴ科が51mm、アナサンゴモドキ属が33mmであった。
- サンゴ礁再生情報の収集・整理
2006年10月15日 - 20日、メキシコのユカタン半島先端部に位置するコズメル市において開催された第3回国際熱帯海洋生態系管理シンポジウム(ITMEMS 3)に出席し、石西礁湖自然再生調査及び修復事業について報告し、各国において検討、実施されているサンゴ礁再生技術ついて情報を収集した。再生に関する分科会では、次のような決議がとりまとめられた。
- 自然災害の脆弱マッピングを開発、維持に役立つ沿岸域の定 点モニタリングの実施。
- 熱帯海洋生態系における大規模再生を可能にする経済的な手法開発のための研究促進。
- 世界各地域の沿岸域保護に果たす熱帯海洋生態系の役割研究。
- 補償措置について理解するため、破壊度に関する有益なデータや情報の収集。
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報告書
平成17年度 石西礁湖サンゴ群集変動調査
報告書名 |
平成17年度 石西礁湖サンゴ群集変動調査 |
年月 |
平成18年月 |
作成元 |
環境省自然環境局 |
目的 |
本調査では、サンゴ群集の加入量、死亡量、各個体の成長速度、被度変化の情報を含む個体群動態を把握するとともに、SPSSや水温などの環境条件と比較解析し、サンゴ群集が受けている影響を明らかにすると伴に、オニヒトデの発生状況についてもその詳細な把握を目的とした。さらに、魚類、海藻類についても詳細調査を実施し、種の多様度という視点から石西礁湖内のサンゴ礁生態系を把握した。 |
項目 |
- 個体群動態調査(卵成熟度、サンゴ幼生定着量、稚サンゴ加入量、環境調査等)
- 緊急調査(白化、台風被害)
- 多様度調査(造礁サンゴ類、魚類、海藻類)
- オニヒトデ調査と駆除
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結果 |
- 個体群動態調査
1年前の2004年は石西礁湖内に多くのサンゴ幼生が定着しており、それを反映して42地点中17地点で、1m2あたりの密度が10を超えた。最多地点はカヤマ入口で、42/m2を超えており、次いで多かったのはミルキーウェイで31.2/m2だった。
経験的に、1歳の稚サンゴの平均密度が10を超えるサンゴ礁では、生育に適した環境条件が続けば、10年後には大幅な回復が予想されることから、今後が期待される。
- 緊急調査
海水温が30℃付近で推移した9月に白化調査を行った結果、北部の礁縁ではほとんどのサンゴが正常で、2003年と比較すると白化は局所的で軽微であった。サンゴ軍隊の種類としては、トゲサンゴの白化が最も深刻だった。
また、台風の影響として、台風5号が通過した直後に調査したところ、東から南東に面した石西礁湖南礁縁部で重大な影響が出ており、台風が通過する前に卓越した東からの強風により、このような被害が出たものと推察された。
- 多様度調査
造礁サンゴ類の出現数が最も多かったのはカタグァー(84種)で、造礁サンゴ類の被度が最も高かったのはヨナラ水道のSt.M(80%)であった。また、多様度指数が高い値だったのは南側概要に面した地点や、黒島からカタグァーの外洋湾入部に面した地点だった。
これらの結果より、被度で高い値を示す地点でも、多様年数は必ずしも高くなく、むしろ中程度の被度(15 - 49%)を示す地点で高い多様年数を示す場合が多かった。
- オニヒトデ調査と駆除
本調査においては、石西礁湖のほとんどの地点では、オニヒトデ観察個体数は通常分布程度であり、駆除高架によってオニヒトデの出現が抑えられているようであった。また、サンゴ被度の著しい低下も見られておらず、駆除事業は一定の成果を挙げていると思われた。
しかし、依然として要注意レベルのオニヒトデが観察されている地点も残っており、今後も現在の体制を維持していく必要があると思われた。
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報告書
平成16年度 西表国立公園石西礁湖及び近隣海域におけるサンゴ礁モニタリング調査 報告書
報告書名 |
平成16年度 西表国立公園石西礁湖及び近隣海域におけるサンゴ礁モニタリング調査 報告書 |
年月 |
平成17年3月 |
作成元 |
環境省自然環境局、財団法人自然環境研究センター |
目的 |
本調査は、サンゴ礁の現状を継続して把握するため、石垣島周辺海域(75地点)、石西礁湖及び西表島周辺海域(139地点)において、広域的なサンゴの生息状況の調査を行うことを目的とする。 |
項目 |
- サンゴ類の生息状況(被度及び生育型、新規加入状況等)
- サンゴ類の攪乱要因の状況(オニヒトデ、サンゴ食貝類、白化現象等)
- 生息環境(シルトの堆積状況、SPSS)
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結果 |
- サンゴ類の生息状況(被度及び生育型、新規加入状況等)
【石垣島周辺海域(全75地点)】
- 地点平均の生存サンゴ類の被度は33.3%(前年比4.6pt増)だった。
- 1年で被度が10pt以上増加した地点は24地点(32%)あった。
- サンゴ類生育型はミドリイシ類優占の地点が増加し多種混成型の地点が減少した。特に石垣島北西部の礁斜面部・礁緑部などでは卓状ミドリイシ類の成長が顕著だった。
【石西礁湖および西表島周辺海域(全123地点)】
- 地点の生存サンゴ類の平均被度は48.0%で、前年から1.7pt増加した。また、被度が10pt以上増加した地点は23地点、低下した地点は15地点だった。
- 高被度(50%以上)サンゴ群集が確認された調査地点は、76地点(61.8%)であった。
- 低被度(10%未満)サンゴ群集が小浜島東周辺や竹富島北東岸などに10地点存在した。
- 低下した地点が石西礁湖外縁部で多く見られるのは台風による影響と考えられる。
- サンゴ類の攪乱要因の状況(オニヒトデ、サンゴ食貝類、白化現象等)
【石垣島周辺海域(全75地点)】
- 確認されたオニヒトデは2地点2個体だが、オニヒトデの食痕確認地点が急増していた。
- 貝類による食害は、平久保半島西側で顕著であり、前年に引き続き10 - 20ptのサンゴ被度の減少が確認された。食害の確認地点は石垣島全体で増加傾向にある。
【石西礁湖および西表島周辺海域(全123地点)】
- オニヒトデは35地点(35.1%)で観察され、その個体数は99個体に上った。
- 前年度と比較して、目撃地点数、目撃個体数ともに約1.5倍の増加であった。
- 小浜島 - 黒島間の地点では、枝状ミドリイシ群落中にテルピオスが広範囲に被覆していた。
- シガイダマシ類は14地点(食痕含む)、テルピオスは23地点で確認された。
- 多くの地点のサンゴにBlack Band DiseaseやWhite Syndromeの症状を示す部分的な死亡が認められた。
- 生息環境(シルトの堆積状況、SPSS)
- 全海域において、シルトの堆積状況(SPSS)は前年度よりも改善傾向にあったが、本年度は台風が多く底質の洗浄効果が高まったためと考えられる。
- 一方では、波浪の影響で基盤の破砕やレキによる埋没が例年より多く、サンゴ被度が減少する地点があった。
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報告書
サンゴ礁修復に関する技術手法 - 現状と課題 -
報告書名 |
サンゴ礁修復に関する技術手法 - 現状と課題 - |
年月 |
平成15年11月 |
作成元 |
環境省自然環境局、大森信編著 |
目的 |
本書は、今後荒廃したサンゴ礁において移植等によるサンゴ礁修復の幼生が高まることを想定し、各地でサンゴ礁修復の事業が行われる際にさんこうとなるよう、それぞれの研究と事業で主要な役割を果たした方々に成果と既往の知見をとりまとめてもらい作成したものである。 |
項目 |
- 有性生殖を利用したサンゴ礁修復(種苗生産、幼生着生誘導)
- 無性生殖を利用したサンゴ礁修復(分割群体の移植、稚サンゴ移植)
- 全群体の移植及びサンゴ群集の移築
- サンゴ礁修復への海中技術の展開及び修復の事例
- 種苗と移植群体および移築サンゴ群集の管理
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結果
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- サンゴ礁修復技術の比較
※海底固着後の管理労力は共通なので省略
- 今後の研究課題
- 今後のサンゴ礁修復技術は、幼生を扱うことが主流となると予想されるが、浮遊幼生の挙動予測については海洋学的情報が不足している。
- 移植や放流に当たっての適地選択のため、サンゴ礁域での水の流れなどのミクロあるいは中規模な物理学的要因についての調査研究が必要である。
- 修復事業に当たり、個体群への遺伝的攪乱と群集の遺伝的多様性の低下を抑制するため、分子生物学的技術を用いて現場のサンゴ群集の移転した幼生の大きさをあらかじめ推定し、室内産卵による種苗生産や現場からの分割群体の移植の参考にする必要がある。
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※「Manual for restoration and remediation of coral reefs」は、上記書物の英語版である。
報告書