第15回 石西礁湖自然再生協議会を開催しました
平成24年1月26日(木)に、沖縄県八重山合同庁舎において、「第15回 石西礁湖自然再生協議会」を開催しました。今回の協議会は、委員59機関(71名)の方が出席し、土屋誠会長の進行のもと活発な議論が展開されました。
今回の協議会では、個人3名、行政機関10機関からの新たな参加申し込みが承認され、計102名・機関の組織となりました。特に、行政機関については、陸域対策に係る部署が新たに参加することとなり、今後より一層取組の強化が期待されるところです。
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写真1:協議会全体の様子 |
協議会では、初めに協議会委員である九州大学理学部附属天草臨海実験所の野島先生に、「石西礁湖の変遷」と題して、これまでの石西礁湖の様子についてご発表いただきました。発表では、石西礁湖の過去と現在を比較してサンゴの幼生供給量が減少していること、沖縄本島等の他の海域と比較しても供給量が少ないことなどが発表されました。
質疑応答では、石西礁湖のサンゴが減少した要因についての質問に対し、水質の悪化が要因の一つと考えられるとの回答がありました。
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写真2:野島委員の「石西礁湖の変遷」についての発表・質疑の様子 |
次に、報告事項として、「生活・利用に関する検討部会からの報告」と、「協議会委員の取組状況」として環境省那覇自然環境事務所、内閣府沖縄総合事務局石垣港湾事務所、沖縄県生活環境部自然保護課より発表がありました。
協議会では、これまでも様々な取組状況の報告をしてもらっていますが、委員からは、石西礁湖の水質や、その対策に係る取組についても報告してほしいとの要望がありました。
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写真3:報告事項の発表の様子(左から、石垣港湾事務所、環境省、沖縄県) |
協議会では、これまで、全体構想における目標(特に短期目標)の達成に向けて、より実働的な取組体制にするべく議論が行われてきました。
協議会運営事務局からは、これまでの議論と関係行政機関へのヒアリングを踏まえ、協議会の中で、現在の「生活・利用に関する検討部会」、「石西礁湖サンゴ礁基金運営委員会」の他に、より具体的な議論を行う場として「陸域対策」、「海域対策」、「普及啓発」、「学術調査」の4つのワーキンググループ(WG)を立ち上げることが提案されました。これに対し、委員からは、取組に結びつけるために早急にWGの体制を整えるべきとの意見や、WGでの取組に係る予算措置についての意見、WGの事務局や参加者などについての意見が出されました。
協議会では、これら委員の意見を踏まえつつ、まずは再生につながる行動を起こすため、4つのWGを立ち上げて取組を進めていくことで意見が一致しました。
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写真4:協議会の体制変更についての質疑・応答の様子 |
石西礁湖自然再生協議会では、石西礁湖サンゴ礁基金を立ち上げ、基金の運営や活動助成を行っています。運営委員会代表の惠委員及び基金事務局の鷲尾委員より、基金に関する以下の事項について説明があり、協議会委員の承認を得ました。
特に、サンゴサポーターについては、地元石垣市出身のミュージシャンである「きいやま商店」が新たに加わることとなり、基金のPR効果が期待されるところです。
【石西礁湖自然再生協議会における承認事項】
- サンゴサポーターの委嘱v
- 平成22年度決算報告及び平成23年度予算執行状況
- 平成22年度、23年度助成事業についての報告、承認
- 基金運営委員の選任(平成23年度)
- 平成24年度予算
- 今後の基金の運営について
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写真5:「石西礁湖サンゴ礁基金について」の説明と委員の様子 |
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写真6:「石西礁湖サンゴ礁基金」が助成した活動の発表の様子 |
最後に連絡事項として、東京工業大学の灘岡委員より、翌日(平成24年1月27日)に国際サンゴ礁研究・モニタリングセンターにおいて開催される水平透明度調査の説明会についてのお知らせ、また、(社)石垣市観光協会より、サンゴウィークのイベントについてのお知らせ、協議会運営事務局より、協議会委員の任期とニュースレター作成のお知らせがありました。
第15回 石西礁湖自然再生協議会
配布資料
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