第32回協議会(2023)


第32回 石西礁湖自然再生協議会を開催しました

2023年9月22日(金)に、沖縄県八重山合同庁舎大会議室およびオンラインのハイブリッド形式で「第32回石西礁湖自然再生協議会」が開催されました。個人、団体・法人、行政の41委員(69名)と、新規参加希望、オブザーバー、傍聴等の16名が出席しました。

会場の模様


<新規参加委員の承認>
次の3団体の参加が出席委員の拍手をもって承認されました。
・株式会社星野リゾート 西表島ホテル
・内閣府沖縄総合事務局 石垣島農業水利事業所
・八重山ローカルSDGs推進協議会


<報告>
事務局と委員から以下の2つの報告がありました。

(1)石垣市サンゴ保全庁内連携チームについて
 協議会委員である石垣市役所環境課の上地氏より、石垣市サンゴ保全庁内連携の取組について報告がありました。
 陸域から海への過度な栄養塩の流出を防ぐために、公共下水道への接続率の向上、農地における適正な施肥や畜舎における糞尿の適正な取り扱い促進などを庁内横断的な取り組みとして進めていくとともに、サンゴ保全をとおした環境教育を実施していく方針が示されました。 すでに庁内のプロジェクトチームや、関係部局の課長からなる連絡協議会、通称「シン・サンゴレンジャー」が立ち上がっているとのことです。また、サンゴ礁保全普及啓発活動事業として、「石西礁湖」飾り文字コンテストなどが実施されているそうです。

石垣市環境課の報告(上地委員)


(2)第7回部会、作業チームおよびワーキンググループの活動報告
 協議会に設けられた3つの部会(海域・陸域対策部会、普及啓発・適正利用部会、学術調査部会)の開催概要が各部会長より報告されました。
 2023年9月5日、13日に開催された第7回部会では、「石西礁湖自然再生全体構想行動計画2019-2023」(以下、「行動計画2019-2023」という。)の取組成果と課題、次期行動計画の重点項目に関する意見交換などが行われました。海域・陸域対策部会の吉田部会長(八重山サンゴ礁保全協議会)からは、海域利用ルールの策定・展開の観点より、米原海岸で策定された利用ルールを全海域に広げるなどの意見があったことが報告されました。
 普及啓発・適正利用部会の大堀部会長(エコツアーふくみみ)からは、持続可能な観光の観点より、資金の仕組み作りやレジャー船の船上トイレの改善、利用マナー向上などの意見があったことが報告されました。
 学術調査部会の中村部会長(琉球大学)からは、石西礁湖のモニタリング結果の活用、学術的・専門的な内容を分かりやすく一般市民へ伝えるため科学コミュニケーター活用などの意見があったことが報告されました。また、8月31日に開催された学術調査部会の作業チームにおいて、環境省事業で試験中のサンゴ幼生供給拠点の白化対策として、サンゴへの給餌に関する研究報告や海水循環装置による水温緩和の事例が紹介され、次年度以降の試験を検討していくことについて報告がありました。
 続いて、3つのワーキンググループ(WG)について活動報告がありました。(仮称)陸域負荷対策WGの安元剛委員(北里大学)・安元純委員(琉球大学)委員からは、蓄積型栄養塩の調査状況・計画について報告がありました。
 漁場再生WGの岡田委員(沖縄県環境科学センター)・小林委員(八重山漁業協同組合サンゴ種苗生産部会)より、水産資源増加のためのサンゴ群集の再生の方向性、石西礁湖内の魚類の分布特性などに関して議論があったことについて報告がありました。
 八重山のサンゴ礁を守り育むフレンドシップWGの鷲尾委員(石西礁湖サンゴ礁基金)より、八重山うみしまフレンドシップの現状と今後の調査予定についての報告がありました。


<話題提供>
(1)パラオ国際サンゴ礁センターの取組
 パラオ国際サンゴ礁センター(PICRC)は2017年7月に、環境省国際サンゴ礁研究・モニタリングセンターとサンゴ礁生態系保全に関する協力覚書を締結し、調査研究や普及啓発などの保全活動に関する情報交換や交流を強化する機会を探求し、協力関係を築くことを確認しています。 今回、PICRCより、パラオのガラルドで行っているサンゴ再生プロジェクトの概要・現状について話題提供をいただきました。Mars Coral Reef Restorationが開発したリーフスター(Mar Assisted Reef Restoration System)という六角形の鉄製フレームを用いたサンゴ群集再生手法により、移植3ヶ月でサンゴが5%成長し、3か月後のサンゴの生存率は78%であるなどの成果が出ているとのことでした。

(2)八重山ローカルSDGs推進協議会の取組
 今回委員となった八重山ローカルSDGs推進協議会の藤本委員より取り組み紹介がありました。 八重山における自然資源再生のためには、分断型社会構造からの脱却、地域循環共生圏への理解、より良い未来の共有などが必要であることなどを発表いただきました。


<意見交換>
(1)「石西礁湖自然再生全体構想行動計画2019-2023」見直しについて
 環境省沖縄奄美自然環境事務所の山本上席自然保護官より、「行動計画2019-2023」の見直しについて報告がありました。 行動計画の見直しの進め方、「行動計画2019-2023」の成果および課題の整理結果、行動計画見直しの骨子案が示されました。 行動計画見直しでは、特に重要かつ成果が期待できる課題を重点項目として設定する方針であることが報告されました。
 グループディスカッションでは、対面出席者の6グループ、WEB参加者のグループに分かれ、今後の5年間で協議会として重点的に実施すべき項目について意見交換が行われました。

グループディスカッションのようす


配布資料

議事次第 pdf議事次第、資料一覧
委員名簿 pdf石西礁湖自然再生協議会 第9期委員名簿
資料1 pdf第9期石西礁湖自然再生協議会 新規参加希望者の紹介
資料2 pdf石垣市サンゴ保全庁内連携チームについて
資料3 pdf第7回部会、作業チームおよびワーキンググループの活動報告
資料4 pdf漁場再生ワーキンググループ活動報告
資料5 pdf八重山のサンゴ礁を守り育むフレンドシップワーキンググループ活動報告
資料6 pdf行動計画見直しの進め方
資料7 pdf行動計画2019–2023の成果及び課題の整理
資料8 pdf行動計画2024–2028骨子案
参考資料1 pdf「石西礁湖自然再生協議会」の会議のルール
参考資料2 pdf石西礁湖自然再生協議会規約
参考資料3 pdf第31回石西礁湖自然再生協議会 議事概要
参考資料4 pdf石西礁湖自然再生全体構想行動計画 2019–2023
参考資料5 pdf「行動計画2019–2023取組方針」に係る評価シート取りまとめ詳細

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