第33回 石西礁湖自然再生協議会を開催しました
2024年2月16日(金)に、沖縄県八重山合同庁舎大会議室およびオンラインのハイブリッド形式で「第33回石西礁湖自然再生協議会」が開催されました。個人、団体・法人、行政の39委員(56名)と、新規参加希望1名、傍聴者が出席しました。
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会場の模様 |
<新規参加委員の承認>
次の1名および1団体の参加が出席委員の拍手をもって承認されました。
・和泉 航平氏(個人)
・沖縄県農林水産部漁港漁場課
<報告>
事務局と委員から以下の2つの報告がありました。
(1)石垣市サンゴ保全庁内連携チームについて
協議会に設けられた3つの部会(海域・陸域対策部会、普及啓発・適正利用部会、学術調査部会)の開催概要が各部会長より報告されました。
2023年12月15日、21日、22日に開催された各部会では、「石西礁湖自然再生全体構想行動計画2024-2028」(以下、次期行動計画という)の初稿が事務局から示され、内容について議論が交わされました。また、委員の取組やワーキンググループ(以下、WGという)の進捗報告などが行われました。次期行動計画については、議論の結果を元に修正することとなりました。
続いて、2つのWGの活動について報告がありました。漁場再生WGの岡田委員(沖縄県環境科学センター)からは、漁場の視点からみたサンゴ再生について、必要な再生面積や期待される効果などの議論を開始したことが報告されました。
陸と海のつながりWGの安元委員(琉球大学)、宮本委員(鳥取大学)からは、(仮称)陸域負荷対策WGとして活動してきた本WGの正式名称が決まったこと、第2回WGで発表された海域における蓄積型栄養塩(蓄積型リン)に関する調査研究の最新報告、陸域での堆肥循環による海域の栄養塩負荷低減の施策検討について報告がありました。
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普及啓発・適正利用部会の報告(大堀部会長) |
(2)委員の取組報告
環境省および沖縄県の取組状況について報告がありました。
環境省の取組について、石西礁湖サンゴ群集モニタリング調査とサンゴ群集修復事業の2事業の進捗が報告されました。群集モニタリングでは、2023年は2022年の白化現象の影響によるサンゴ被度の減少が止まり微増傾向にあること、顕著な白化現象が確認されていないことなどが報告されました。サンゴ群集修復事業については、試験中の有性生殖によるサンゴ育成の経過や、遮光によるサンゴ白化の影響低減の試験結果などが報告されました。
沖縄県の取組については、オーバーツーリズムによる影響について情報整理、調査、普及啓発を行う「サンゴ礁保全再生活動促進事業」が開始され、令和7年度まで実施予定であること、「サンゴ礁保全・再生総合対策事業(オニヒトデ対策)」では、令和8年度までの予定で稚ヒトデモニタリングの普及とオニヒトデ大量発生に関わる情報の集約や大量発生予察時の体制の構築を実施していることが報告されました。稚ヒトデモニタリングの普及について、協議会委員への協力要請がありました。
<議題>
「石西礁湖自然再生全体構想行動計画2019-2023」見直しについて、事務局から示された「石西礁湖自然再生全体構想行動計画2024-2028」修正稿を元に議論が行われました。
議論では、陸域と海域のつながりについて言及すべきであるという意見、重点項目の成果指標に関する提案、海外との連携の記載に関する提案などがありました。
今後のプロセスとして、今回出た意見への対応を検討し、事務局、会長、副会長、部会長で調整の上最終的に決定することが承認されました。
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議論の模様 |
配布資料
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