第34回 石西礁湖自然再生協議会を開催しました
令和6年9月6日に、第34回石西礁湖自然再生協議会が開催されました。個人、団体、国や地方の機関などの計38委員が出席し、傍聴等を含め65名が参加しました。
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会場の模様 |
1.開会
環境省沖縄奄美自然環境事務所の北橋所長、内閣府沖縄総合事務局那覇港湾・空港整備事務所の宮里港湾空港技術対策官、土屋会長より開会挨拶がありました。
2.第10期新規参加委員の紹介
協議会は第10期を迎え、新規参加委員の募集が行われました。個人1名と4団体が新たに参加を希望し、承認されました。新たな参加者は以下のとおりです。
〇個人:宮古善和氏(鳥取大学工学部社会システム土木系学科教授)
〇団体:合同会社サンフィッシュ
株式会社イノカ
琉球大学研究推進機構共創拠点運営部門地域共創プロジェクトチーム
竹富町農林水産課
3.新役員の選出
第10期の新役員選出が行われ、新会長および新副会長が選任されました。新たな役員体制は下表の通りです。なお、各部会長および副部会長は第9期より継続となります。選出後、新会長および副会長より挨拶がありました。
第10期 役員一覧
役職 |
氏名 |
所属 |
会長 |
吉田 稔 |
八重山サンゴ礁保全協議会 |
副会長 |
中村 崇 |
琉球大学理学部 |
海域・陸域対策部会 部会長 |
吉田 稔 |
八重山サンゴ礁保全協議会 |
海域・陸域対策部会 副部会長 |
鷲尾 雅久 |
NPO 法人石西礁湖サンゴ礁基金 |
普及啓発・適正利用部会 部会長 |
大堀 健司 |
エコツアーふくみみ |
普及啓発・適正利用部会 副部会長 |
徳岡 春美 |
一般財団法人西表財団 |
学術調査部会 部会長 |
中村 崇 |
琉球大学理学部 |
学術調査部会 副部会長 |
鈴木 豪 |
国立研究開発法人水産研究・教育機構 水産技術研究所 |
左:吉田新会長 右:中村新副会長 挨拶
4.議事
(1)規約の改正について
事務局より、委員資格の喪失条件の追加、新規参加委員の任期開始日の変更、その他の軽微な修正についての改正案が提案されました。改正案は賛成多数で承認されました。
5.報告
(1)行動計画2024–2028について
事務局の環境省より「石西礁湖自然再生協議会全体構想行動計画2024–2028」の完成が報告されました。本行動計画では重点項目として、陸域負荷の低減、石西礁湖における持続可能な観光利用ガイドラインの作成と活用、八重山地域の子どもたちへのサンゴ学習の推進が挙げられ、各関係部会で取り組みを推進し、毎年の協議会で報告することとなりました。
(2)部会の活動報告
今年度第1回の海域・陸域対策部会、普及啓発・適正利用部会、学術調査部会について、各部会長より活動報告が行われました。
令和6年8月23日に開催された海域・陸域対策部会では、サトウキビ栽培の改善に関する発表が行われました。また、重点項目である陸域負荷の低減に関する情報整理と対策の検討が行われました。
令和6年8月29日に開催された普及啓発・適正利用部会では、重点項目である石西礁湖における観光利用ガイドラインの作成とサンゴ学習の推進に関する検討が行われました。
令和6年8月30日に開催された学術調査部会では、環境省が実施している石西礁湖のサンゴ群集モニタリングおよびサンゴ群集修復試験の進捗や、2024年夏季のサンゴ白化に関する情報共有が行われました。
令和6年8月14日に開催された学術調査部会作業チームでは、環境省が実施してきた石西礁湖のサンゴ群集モニタリングのデータをどのように分かりやすくしていくかが議論されました。
(3)ワーキンググループの活動報告
今年度第1回の海域・陸域対策部会、普及啓発・適正利用部会、学術調査部会について、各部会長より活動報告が行われました。
令和6年8月23日に開催された海域・陸域対策部会では、サトウキビ栽培の改善に関する発表が行われました。また、重点項目である陸域負荷の低減に関する情報整理と対策の検討が行われました。
令和6年8月29日に開催された普及啓発・適正利用部会では、重点項目である石西礁湖における観光利用ガイドラインの作成とサンゴ学習の推進に関する検討が行われました。
令和6年8月30日に開催された学術調査部会では、環境省が実施している石西礁湖のサンゴ群集モニタリングおよびサンゴ群集修復試験の進捗や、2024年夏季のサンゴ白化に関する情報共有が行われました。
令和6年8月14日に開催された学術調査部会作業チームでは、環境省が実施してきた石西礁湖のサンゴ群集モニタリングのデータをどのように分かりやすくしていくかが議論されました。
(4)委員の取組報告
1)石垣市サンゴ保全庁内連携チームの活動報告
石垣市環境課の上地委員より、石垣市サンゴ保全庁内連携チームの今年度の活動として、カンムリワシ保全を視野に入れた休耕田活用による循環型環境保全検証プロジェクトの開始や、米原海岸利用ルールの周知活動、市役所職員のサンゴ保全研修などが実施されていることが共有されました。地域のサンゴ礁保全活動のさらなる活性化に向けて連携チームが着々と成果を積み重ねていることが分かりました。
2)パラオ国際サンゴ礁センターとの意見交換会の開催報告
3月にパラオ国際サンゴ礁センターのCEOと啓発部長が石垣島を訪れ、意見交換会が開催されました。意見交換会では、パラオと沖縄の研究交流の歴史やパラオ側の事業紹介、本協議会の行動計画などが話題となり、陸域の負荷対策や持続可能な観光ガイドライン、環境教育の強化についても議論されました。今後のさらなる連携が期待されます。
6.話題提供
1)パラオと沖縄の交流の歴史
琉球大学名誉教授の土屋委員より、沖縄とパラオ共和国の交流の歴史とパラオの海洋保全活動について話題提供がありました。沖縄とパラオの人のつながり、日本学術振興会が設立したパラオ熱帯生物研究所、2001年に建設されたパラオ国際サンゴ礁センターと琉球大学などの連携のつながりや研究者の活躍についてもご紹介いただきました。今後もパラオでの活動と我々の活動をお互いに紹介しあうことで、実質的な交流が期待されます。
2)2024年夏季のサンゴ白化について
いであ株式会社の石森委員より、環境省が実施する石西礁湖サンゴ群集モニタリング調査の結果速報として、2024年夏季のサンゴ白化状況や調査結果が報告されました。
今年、石西礁湖では大規模な白化が進行中であること、各地点の白化状況画像などが共有されました。石西礁湖モニタリングブイの6月から9月にかけての水温データをみると、今年の水温は過去の白化時よりも高く、7月20日には31.9度を記録したとのことです。サンゴの調査結果では、2016年と2022年の大規模な白化と比較して、サンゴの被度が低下し、白化の割合が増加していることなどが示されました。次回の部会及び協議会では、その後の変遷も含めたデータが報告される予定です。
7.その他
2件の話題提供がありました。八重山ローカルSDGs推進協議会の藤本委員より、WEB3.0時代における地方自治の変革と資金調達の新しい方法について紹介がありました。また、琉球大学農学部の平良委員より、地域共創プロジェクトチームである琉球大学FoodXプロジェクトの紹介がありました。
8.閉会
中村副会長から閉会の挨拶がありました。
配布資料
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