サンゴ移植地見学会 |
サンゴ移植地見学会が開催されました
平成18年11月18日に、石西礁湖自然再生協議会主催による「サンゴ移植地見学会」が行われました。
サンゴ移植地見学会は石西礁湖でサンゴの再生事業が行われている新城島、黒島に船で行き、サンゴの着床具の見学やCOD(水の汚れを表す指標)の簡易調査などを行いました。
午前8時、参加者が石垣漁港ハーリー広場公園に続々と集まり始めました。当日は曇りや雨の予報でしたが、運よく晴天に恵まれました(写真1)。
写真1 続々と集まる参加者の皆さん
参加者には、まず石垣漁港内の海水の汚れ具合の調査をしてもらいました。海の汚れ具合を表す指標のひとつであるCOD(化学的酸素要求量)の調査です。試薬が入ったチューブに海水を吸い込み、染まった色の違いで水の汚れ具合を調べました。
調査の結果、CODの値は2mg/L以下ということが分かり、港内でもきれいな水だということがわかりました(写真2)。
写真2 CODの調査風景
いよいよ船に乗り出港です。3隻の船に分乗し新城島を目指します(写真3)。
写真3 いざ出港
新城島では実際に海底に設置してある着床具を取りだし、船上で観察を行いました(写真4)。
この着床具にサンゴの幼生が着床し、成長していきます。写真では見にくいのですが、着床具には稚サンゴが付いて成長していることが分かりました。また、スノーケリングで実際に海底の様子を見学してもらいました。(写真5)。
さらに、ここでもCOD(海の汚れ具合)の調査を行いましたが、その値は2mg/L以下となり、きれいな水だということがわかりました(写真6)。
写真4 海底に設置してある着床具
写真5 スノーケリングで観察中
写真6 CODの調査中
次は、着床具の上で成長したサンゴを移植した黒島へ向かいます。黒島でもスノーケリングでの観察(写真7)や水中カメラの映像を船上で映写(写真8)するなど、海底の様子を見学しました。
ここでは、海底に移植したサンゴがすくすくと成長している様子が観察できました。
写真7 黒島でのスノーケリング
写真8 海中ビデオの映像をパソコンで観察中
いよいよ帰港です。
幸い大きな波や風はなく、無事にサンゴ移植地見学会を終えることができました。この体験が、石西礁湖の自然再生への一つのきっかけになれば幸いです。
写真9 みんなで記念撮影